ライフワークバランスについて考えること

 世界的に働きすぎると言われている日本人にあって、

最近ワークライフバランスなる言葉が流行っている。
そして、キャリアにおいてもワークライフバランスをしっかりとれるような企業がホワイト企業として適切な評価を受けている。父の長時間労働を常に見てきた身としては、こうした風潮に対し、ポジティブな印象を抱いている。
 
 
しかし、ライフとワークを必要以上に分けて考えることに関しては否定的である。
英語においては全く意味が一緒であるから分かりにくいが、ここでいうライフは当然、日常生活としてのライフである。
私が強調したいことは、自明なことではあるのだが、ここでいう「ライフ」と「ワーク」の上にもう一つ”ライフ”、人生としての
”ライフ”があるということである。
 
この”ライフ”をどう生きたいか。
その上でどう「ライフ」と「ワーク」を構築していくか。
そして、そうした目標を胸にいかに今を生きるか。
 
こう考えるべきではないだろうか。
 
さらっと付け足したが、最後の「いかに今を生きるか」は非常に重要である。
僕らは目標などを立てて、どうしても抽象に逃げたがるが、私達が生きているこの世界は、人生は、
どうしようもなく具体的である。
この具体性に対して、自分がどう生きるか。
 
『夜と霧』にもあったように、
私が生きる意味を問うのではなく、生そのものが私に問うのである。
これは一見、言葉尻には理解しにくいことかもしれない。
しかし、私は「今の行動によって、自分の生そのものに自分の生きる意味を示す」
ということだと理解している。

結局のところ、今の一秒一秒が自分を形作っているのだから。